アーサー王と円卓の騎士
むかしむかし、ブリテンの国に偉大な王がいました。
しかし、王が亡くなると国は混乱しました。
誰が次の王になるかで、貴族たちは争いました。
その頃、アーサーという少年が養父のケイ卿と暮らしていました。
アーサーは自分の本当の両親を知りませんでした。
実は、アーサーは前の王の息子でしたが、魔法使いマーリンによって隠されて育てられていたのです。
ある日、都の広場に不思議な剣が現れました。
大きな石に剣が深く刺さっていて、石にはこう書いてありました。
「この剣を抜いた者が、真の王である」
多くの貴族や騎士が剣を抜こうとしましたが、誰も抜けませんでした。
ある日、アーサーは養父の剣を忘れてしまったので、広場のあの剣を借りようと思いました。
少年は何も考えずに剣を引きました。
すると、剣はすっと抜けました。
人々は驚きました。
「この少年が真の王だ」
貴族たちは最初は信じませんでしたが、マーリンが真実を明かしました。
「この子こそ、前の王の息子、アーサーです」
こうして、少年アーサーは王になりました。
王は賢い王でした。
魔法使いマーリンが常に助言をしてくれました。
王は国中から優れた騎士を集めました。
そして、大きな円い卓を作りました。
「この卓には上座も下座もない。全ての騎士は平等だ」
こうして円卓の騎士団が生まれました。
騎士たちは誓いました。「正義のために戦い、弱い者を守り、嘘をつかず、互いに尊敬し合います」
ある日、王は戦いで剣を折ってしまいました。
マーリンが言いました。
「湖へ行きましょう」
湖に着くと、水の中から美しい手が現れ、剣を差し出しました。
それは伝説の剣、エクスカリバーでした。
剣は太陽の光を受けて輝きました。
「この剣はあなたを守ります」
「でも、鞘の方がもっと大切です」
「鞘を持っている限り、戦いで傷を負いません」
湖の妖精が言いました。
王はエクスカリバーを受け取りました。
この剣と共に、王は多くの戦いに勝利しました。
王は美しいグィネヴィア姫と結婚しました。
王妃は優しく賢い女性でした。
キャメロット城には多くの騎士が集まりました。
中でもランスロット卿は最も勇敢で強い騎士でした。
ランスロットはアーサー王を深く尊敬していました。
ガウェイン卿は王の甥で、忠実な騎士でした。
パーシヴァル卿は純粋な心を持つ若い騎士でした。
ベディヴィア卿は王の最も古い友でした。
騎士たちはある日、様々な冒険に出ました。
ドラゴンを倒したり、困っている村を助けたり、悪い騎士を懲らしめたりしました。
騎士たちはある日、聖杯を探す旅に出ました。
聖杯は奇跡の力を持つ伝説の杯でした。
多くの騎士が探しましたが、見つけることができたのはごく僅かでした。
この頃、ブリテンの国は最も栄えていました。
人々は平和に暮らしており、アーサー王の名前は遠くの国まで知られていました。
しかし、この幸せな時代は長くは続きませんでした。
ランスロット卿とグィネヴィア王妃は、いつの間にか恋に落ちていました。
二人とも王を裏切りたくはありませんでしたが、気持ちを抑えられませんでした。
モードレッド卿という騎士がこの秘密に気づきました。
モードレッドはアーサー王の息子でしたが、王を憎んでいました。
モードレッドは他の騎士たちに告げました。
この知らせは王の耳にも入りました。
アーサー王は深く悲しみましたが、法に従ってグィネヴィア王妃を罰しなければなりませんでした。
ランスロット卿は王妃を助けるために戦いました。
その戦いで、ガウェイン卿の弟たちが死んでしまいました。
ガウェイン卿は怒り、ランスロットを追いかけました。
円卓の騎士団は分裂しました。
ある者はランスロットに従い、ある者は王に従いました。
かつての仲間同士が戦うことになりました。
その混乱の中、モードレッドは反乱を起こしました。
「アーサーはもう年老いた。私が新しい王になる」
モードレッドは王国を乗っ取ろうとしました。
アーサー王は急いで戻りましたが、国は既に戦争状態でした。
カムランの野で、最後の戦いが始まりました。
アーサー王の軍とモードレッドの軍が激しく戦いました。
一日中戦いが続き、多くの騎士が倒れました。
円卓の騎士たちも次々と命を落とすことになりました。
夕暮れ時、アーサー王とモードレッドが向き合いました。
王はエクスカリバーでモードレッドを倒しましたが、自分も深い傷を負いました。
戦場にはベディヴィア卿だけが残りました。
「もう助からない」
アーサー王は言いました。
「エクスカリバーを湖に返してください。湖の妖精に返すのです」
ベディヴィアは湖へ行き、剣を投げました。
すると、水の中から手が現れ、剣を受け取って消えました。
ベディヴィアが戻ると、小さな船が岸に着きました。
船には黒い服を着た女性たちが乗っていました。
「私をアヴァロンへ連れて行ってください」
アーサー王は言いました。
アヴァロンは伝説の島で、そこでは傷が癒えると言われていました。
船は静かに去って行きました。
アーサー王の姿は霧の中に消えました。
人々は言います。
「王は死んでいない」
「アヴァロンで傷を癒やし、国が本当に困った時、必ず戻ってくる」